(仮訳)ベラルーシ産の新規あるいは興味深い地衣類および地衣生菌
Tsurykau, A., Golubkov, V. & Kukwa, M., 2014. New or Otherwise Interesting Records of Lichens and Lichenicolous Fungi from Belarus. Herzogia. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.13158/heia.27.1.2014.111 [Accessed April 30, 2015].
【R3-01782】2015/04/30投稿

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3行まとめ

ベラルーシのホメリ州などから地衣類および地衣生菌を報告した。
そのうちFuscidea arboricolaなど5種の地衣類、Acremonium antarcticumなど7種の地衣生菌はベラルーシ新産種として報告された。
また、薄層クロマトグラフィーによりベラルーシにおけるOchrolechia pallescensの分布が確かめられた。

(シリーズ)

  1. (R3-01782)New or Otherwise Interesting Records of Lichens and Lichenicolous Fungi from Belarus(2014年、本ページ)
  2. (R3-03201)New or otherwise interesting records of lichens and lichenicolous fungi from Belarus. II.(2016年)

(ベラルーシ新産種)

Acremonium antarcticum (Speg.) D. Hawksw.
Lepraria incanaを本種の新宿主として報告した(属レベルでも新規)。
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【よく似た種との区別】
Acremonium charticola
本種より分生子形成細胞が長い
本種より分生子が丸い
Acremonium strictum
本種より分生子形成細胞が長い
本種より分生子の幅が狭い

(ベラルーシ新産種)

Epicladonia sandstedei (Zopf) D. Hawksw.
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【よく似た種との区別】
Epicladonia simplex
ハナゴケ属地衣を宿主とする
本種より分生子果のサイズが大きい
本種と異なり分生子果が破出性~ほぼ表在性
本種と異なり分生子の隔壁数が1ではなく主に0
Epicladonia stenospora
ベラルーシに分布する
ハナゴケ属地衣を宿主とする
本種と異なり宿主地衣体にゴールを形成しない
本種と異なり分生子の頂部がしばしば先細りになる

(ベラルーシ新産種)

Epicladonia stenospora (Harm.) D. Hawksw.
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【よく似た種との区別】
Epicladonia sandstedei
ベラルーシに分布する
ハナゴケ属地衣を宿主とする
本種と異なり宿主地衣体にゴールを形成する
本種と異なり分生子の頂部がしばしば先細りになるという特徴を欠く

(ベラルーシ新産種)

Fuscidea arboricola Coppins & Tønsberg
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【よく似た種との区別】
Lecanora conizaeoides
ベラルーシに分布する
本種と異なり不稔ではなくしばしば稔性を有することがある
本種と異なり粉芽塊が褐色を帯びることがない
Fuscidea lightfootii
本種と異なりベラルーシにおける分布が知られていない
本種と異なり地衣体がPd陰性
本種と異なり地衣成分としてジバリカト酸を含む
Ropalospora viridis
本種と異なりベラルーシにおける分布が知られていない
本種と異なり地衣体がPd陰性
本種と異なり地衣成分としてペルラトリン酸を含む

(ベラルーシ新産種)

Lecanora compallens van Herk & Aptroot
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【よく似た種との区別】
Lecanora expallens
ベラルーシに分布する
地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを含む
本種と異なり地衣成分としてチオファン酸およびその他のキサントン類を含む
Lecanora barkmaniana
地衣成分としてゼオリンを含む
本種と異なりベラルーシにおける分布が知られていない
本種と異なり地衣体が黄色を帯びない
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を含まない
Pyrrhospora quernea
本種と異なりベラルーシにおける分布が知られていない
本種より粉芽塊がやや粗い
本種と異なり主要な地衣成分としてチオファン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸およびゼオリンを欠く

(ベラルーシ新産種)

Lepraria vouauxii (Hue) R.C. Harris
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【よく似た種との区別】
Lepraria finkii
形態的に類似している
本種と異なり地衣成分としてアトラノリン、スチクチン酸類、ゼオリンを含む

(ベラルーシ新産種)

Lettauia cladoniicola D. Hawksw. & R. Sant.
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【よく似た種との区別】
Pezizella spp.
子嚢盤の色が類似している
本種と異なり子嚢の壁が一重
本種と異なり子嚢胞子に隔壁を欠く
Stictis cladoniae
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が狭円筒形
本種と異なり子嚢果がほとんど子嚢殻状
本種と異なり子嚢果が淡橙褐色ではなく黒色
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3ではなく0

(その他掲載種)

Ochrolechia arborea (Kreyer) Almb.
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【よく似た種との区別】
Ochrolechia androgyna
粉芽を形成する
地衣成分としてジロホール酸を含む
本種と異なり地衣成分としてリケキサントンを含まない
Ochrolechia bahusiensis
ベラルーシに分布する
粉芽を形成する
地衣成分としてジロホール酸を含む
本種と異なり地衣成分としてリケキサントンを含まない

(ベラルーシ新産種)

Ochrolechia bahusiensis H.Magn.
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【よく似た種との区別】
Ochrolechia androgyna
形態的に類似している
本種より地衣体がしばしばずっと厚い
本種と異なり地衣体の小区画が水疱状
本種と異なり未知の地衣成分”androgyna unknowns”を含む
Ochrolechia arborea
ベラルーシに分布する
粉芽を形成する
地衣成分としてジロホール酸を含む
本種と異なり地衣成分としてリケキサントンを含む

(その他掲載種)

Ochrolechia pallescens (L.) A. Massal.
ニクイボゴケ
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【よく似た種との区別】
Ochrolechia parella
形態的に同一
本種と異なり樹上ではなく岩上に発生する
本種と遺伝的に異なる(先行研究)
Ochrolechia szatalaensis
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸を含まない
Ochrolechia alboflavescens
粉芽を欠くかほとんど形成しない場合に本種と類似している
本種と異なり地衣成分としてリケステリン酸を(時にプロトリケステリン酸も)含む
本種と異なりムロル酸を含まない

(ベラルーシ新産種)

Pezizella ucrainica S.Y. Kondr.
Cladonia arbuscula subsp. mitisおよびC. gracilisを新宿主として報告した。.
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【よく似た種との区別】
Pezizella collematis
地衣生菌である
本種と異なりハナゴケ属ではなくCollema属地衣を宿主とする
本種と異なり子嚢盤が帯黒色
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
Pezizella epithallina
地衣生菌である
本種と異なりハナゴケ属ではなく様々なツメゴケ属地衣を宿主とする
本種より子実層の幅が広い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
Pezizella stictae
地衣生菌である
本種と異なりハナゴケ属ではなくSticta属地衣を宿主とする
本種より子嚢盤のサイズが大きい

(ベラルーシ新産種)

Phaeopyxis punctum (A. Massal.) Rambold, Triebel & Coppins
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【よく似た種との区別】
Phaeopyxis australis
地衣生菌である
本種と異なりハナゴケ属ではなくヘリトリゴケ属およびParaporpidia属地衣を宿主とする
本種と異なり子嚢壁が非アミロイド
Phaeopyxis muscigenae
地衣生菌である
本種と異なりハナゴケ属ではなくPhysconia muscigenaを宿主とする
本種と異なり子嚢壁が非アミロイド
本種と異なり子嚢胞子が球形~類球形
Phaeopyxis varia
地衣生菌である
本種と異なりハナゴケ属ではなくTrapeliopsis属地衣を宿主とする
本種と異なり子嚢壁が非アミロイド

(ベラルーシ新産種)

Taeniolella phaeophysciae D. Hawksw.
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(ベラルーシ新産種)

Violella fucata (Stirt.) T. Sprib.
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【よく似た種との区別】
Buellia griseovirens
ベラルーシに分布する
本種ほど地衣体が小区画状でない
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよびノルスチクチン酸を含む
Mycoblastus caesius
本種と異なりベラルーシにおける分布が知られていない
本種と異なり地衣成分としてペルラトリン酸を含む
Pertusaria pupillaris
地衣成分としてフマルペルラトリン酸を含む
本種と異なりベラルーシにおける分布が知られていない
本種と異なり地衣体がしばしば基質に埋生する
本種と異なり地衣体が薄い
本種と異なり粉芽塊が帯青色ではなく類白色
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含まない