(仮訳)パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州産のEntoloma属2新種
Izhar, A. et al. 2022. Two new species of Entoloma (Entolomataceae) from Khyber Pakhtunkhwa, Pakistan. Phytotaxa. Available at: https://phytotaxa.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.574.3.2 [Accessed October 16, 2025] 【R3-13261】2025/10/16投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州で採集された2種の菌を検討し、Entoloma kumraticusおよびE. dirensisとして新種記載した。
前者は傘が暗いアニリンブルーから褐色で、担子胞子が4-6角形で柄シスチジアを有すること、後者は襞縁部が黒褐色で担子胞子が5-7角形、柄シスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。
パキスタン産Cyanula節の検索表を掲載した。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Dir Upper District, Kumrat

(新種)

Entoloma kumraticus A. Izhar, Kiran, Usman & Khalid
語源…クムラットの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma porphyrogriseum
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくオーストリア、スウェーデンなどに分布する
本種と異なり傘が赤色を帯びる紫褐色~黒色
本種より柄が長い
本種と異なり柄基部が帯灰赤色
本種より縁シスチジアのサイズが顕著に大きい
本種と異なり柄シスチジアを有するのではなく欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma arcanum
森林に生息する
傘が半球形~凸形
傘表面に帯青黒色の小鱗片を伴う
担子胞子のサイズが類似している
傘表皮が毛状被
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくパナマなどに分布する
本種と異なり柄表面に帯青黒色の小鱗片を伴う
本種と異なりヒマラヤスギ林ではなくハンノキ属とコナラ属が優占する森林に生息する
本種と異なりパキスタンではなくパナマなどに分布する
本種と異なり傘が大型
本種と異なり傘表面に吸水性を欠く
本種と異なり傘表面に半透明条線をあらわさない
本種と異なり襞が直生~僅かに垂生
本種と異なり縁シスチジアが紡錘形
本種より傘表皮の末端細胞のサイズが大きい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma melleosquamulosum
森林に生息する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくパナマなどに分布する
本種と異なりヒマラヤスギ林ではなくOreomunnea mexicanaおよびコナラ属が優占する森林に生息する
本種と異なり傘が蜜色
本種と異なり傘表面が鱗片状で中央部で顕著
本種と異なり襞が湾生する
本種と異なり襞が”segmentiform”および便腹形
本種と異なり柄が白色~淡黄色
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが瓶形
本種と異なり柄表皮が平行菌糸被
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma fuscosquamosum
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく米国などに分布する
本種と異なり腐植土に生じる
本種と異なり傘が鼠色
本種と異なり襞が弓状垂生~やや垂生する
本種と異なり襞が白色~帯桃色
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが頭状
本種より傘シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり柄シスチジアを有するのではなく欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma violaceoserrulatum
傘が凸形~扁平凸形で中央部が窪む
傘表面が綿毛状
柄が白色
子実層托実質に豊富な小粒を含む
菌糸にクランプを全ての組織で欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくフィンランドなどに分布する
本種と異なり傘が紫黒色~帯灰褐色
本種と異なり襞が直生~陥入する
本種と異なり襞に帯青黒色の斑点をあらわす
本種より縁シスチジアが比較的長い
本種より縁シスチジアの幅が狭い
本種と異なり傘表皮が緩く配列した円筒形の菌糸からなる平行菌糸被である
本種と異なり柄シスチジアを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma nipponicum
アジアに分布する
襞縁部が鋸歯状
担子胞子のサイズがほぼ類似している
縁シスチジアが集まりをなす
柄表皮の末端細胞が分化する
菌糸にクランプを全ての組織で欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく日本などに分布する
本種と異なり傘が淡橙色~帯灰赤色
本種と異なり傘中央部が時に臍状で成熟すると放射状に裂ける
本種と異なり柄が淡橙色で基部に向かって類白色~灰色
本種より担子器のサイズが小さい
本種より縁シスチジアのサイズがずっと大きい
本種と異なり縁シスチジアが類瓶形~類紡錘形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma serrulatum(ススタケ)
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくロシアなどに分布する
本種と異なり傘が非吸水性
本種と異なり襞の間隔が密
本種と異なり襞が陥入する
本種と異なり柄が淡い帯紫色
本種と異なり担子胞子が楕円形で5-7つの角を持つ
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアに青色の細胞内色素を含む
本種より実質菌糸の幅が広い
本種と異なり傘表皮の末端細胞に青色の細胞内色素を含む
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Dir Upper District, Kumrat

(新種)

Entoloma dirensis A. Izhar & Khalid
語源…ディル産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma catalaunicum
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種より傘表皮の末端細胞の幅が狭い
本種と異なり柄シスチジアを欠くのではなく有する
Entoloma nordlandicum
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくノルウェーなどに分布する
本種と異なり傘が暗褐色
本種より傘表皮の末端細胞のサイズが大きい
本種より傘表皮の末端細胞が膨らむ
本種と異なり柄シスチジアを有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma roseotinctum
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくノルウェーなどに分布する
本種と異なり傘が帯灰桃色
本種と異なり傘が非吸水性
本種と異なり柄が灰色
本種より縁シスチジアが長い
本種と異なり縁シスチジアの形状が比較的細長い瓶形
本種より傘表皮の末端細胞のサイズが大きい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma largentii
傘が紫色
傘表面が繊維状で小鱗片を有する
柄が帯紫色で基部が白色
柄表面が繊維状
担子胞子が楕円形
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なりシスチジアを欠く
本種と異なり傘菌糸に淡色~紫色の色素を有する
Entoloma holmvassdalenense
森林に生息する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくノルウェーなどに分布する
本種と異なりヒマラヤスギ林ではなくトウヒ林に生息する
本種と異なり傘縁部に条線をあらわさない
本種と異なり襞縁部が白色
本種と異なり担子器が(1-)2胞子性
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが瓶形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Entoloma caesiellum
傘が半球形~扁平凸形で中央が窪む
傘表面が僅かに吸水性
襞が白色
襞縁部が不稔
柄が帯青色
柄が円筒形
担子胞子が5–7角形で異径
傘表皮が平行菌糸被から毛状被への遷移型
菌糸にクランプ結合を全ての組織で欠く
本種と異なり傘が褐色~ベージュ色
本種と異なり傘に帯黒青色の小鱗片を伴う
本種より柄が長い
本種と異なり柄表面が無毛
本種と異なり縁シスチジアが無色
本種と異なり傘表皮の末端細胞に淡い帯黄色の細胞内色素を持つ
Entoloma gnophodes
形態的に類似している(混同のおそれがある)
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアが瓶形~”nine-pin”形
本種と異なり傘表皮が匍匐状の平行菌糸被