2014年8月6日 (仮訳)東アジア産のタマバリタケ科の新属Cibaomyces Hao, Y-J., Qin, J. & Yang, ZL., 2014. Cibaomyces, a new genus of Physalacriaceae from East Asia. Phytotaxa. Available at: http://groups.kib.cas.cn/klpb/yzl/tnh_fblw/201404/P020140410547545133152.pdf [Accessed August 6, 2014]. 【R3-00978】2014/08/06投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 雲南省および北海道に産する新種Cibaomyces glutinisを基準種とするタマバリタケ科の新属Cibaomycesを提唱した。 本属は傘と柄に粘性を持ち、襞が湾生~やや垂生し比較的疎で、縁部が褐色に縁取られ、柄が小鱗片に覆われ、担子胞子の装飾が指状であることなどで特徴づけられた。 分子系統解析では本属がGloiocephala、Laccariopsis、Rhizomarasmiusの各属に近縁であることが示唆された。 (関連サイト) 昆明植物所发表东亚真菌一新属 – 中国科学院昆明植物研究所 (2014年8月6日閲覧) 中国雲南省大理ペー族自治州賓川県鶏足山 (新種) Cibaomyces glutinis Zhu L. Yang, Y.J. Hao & J. Qin 語源…(属名)「トゲのある胞子」を表す中国語(刺孢)+菌/(種小名)粘性のある 【よく似た種との区別】 Mycenella kuehneri 担子胞子が大型 担子胞子の表面がトゲ状 本種と異なり子実体がモリノカレバタケ型~キシメジ型ではなくクヌギタケ型 本種と異なり子実体のサイズが非常に小さい 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘に粘性がなく乾燥している 本種より担子胞子の装飾の数が多い 本種より担子胞子の装飾が密に配列する 本種と異なり子実層シスチジアが狭棍棒形・類円筒形・円筒形ではなく棍棒形・紡錘形・瓶形 本種と異なり子実層シスチジアに被覆物を伴わない Dactylosporina spp. ※論文中ではOudemansiella属Dactylosporina節とされている 同じタマバリタケ科に含まれる 担子胞子の形態が非常に類似している 本種と異なり分布域が中米~南米に限られる(編集注:同年に東アジアから記載されている)(Ushijima et al., 2014) (R3-00771) 本種と異なり傘に通常粘性を持つという特徴を欠く 本種と異なり柄に通常粘性を持つという特徴を欠く 本種と異なり担子胞子の装飾が緩く配列したトゲ状でない 本種と異なり縁シスチジアが円筒形でない 本種と異なり側シスチジアを持つ 本種と異なりシスチジアの上部から暗褐色の物質が分泌されるという特徴を欠く 本種と異なり傘シスチジアを普通に持つという特徴を欠く 本種と異なり柄シスチジアが均等に分布せず通常束をなす ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(下平・長谷川検定で有意差あり) Gloiocephala spp. ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が材ではなく草本または木本の葉、枝、残渣などから発生する 本種と異なり子実体がモリノカレバタケ型~キシメジ型ではなく細長いクヌギタケ型 本種と異なり傘が粘性ではなく乾燥~やや粘性 本種と異なり子実層托が襞状ではなく退化的または平滑のものがある 本種と異なり柄表面が小鱗片に覆われず通常全体が粉状 本種と異なり偽根を欠く 本種と異なり担子胞子が豆形~類紡錘形 本種と異なりシスチジアが通常偽頭状~頭状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhizomarasmius spp. 偽根を持つ ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体がモリノカレバタケ型~キシメジ型ではなくホウライタケ型 本種と異なり傘に粘性を持たず乾燥している 本種と異なり柄表面が小鱗片に覆われず細かいビロード状 本種と異なり偽根が分枝する 本種より担子器のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり側シスチジアを持つ 本種と異なり縁シスチジアが通常薄壁ではなくしばしば顕著に厚壁 本種と異なり縁シスチジアが偽頭状~頭状 本種と異なり柄シスチジアが通常薄壁ではなくしばしば顕著に厚壁 本種と異なり柄シスチジアが偽頭状~頭状 本種と異なり傘表皮に細長い傘シスチジアを伴う ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhodotus spp. 同じタマバリタケ科に含まれる 担子胞子の形態が類似している 本種と異なり埋もれた材ではなく露出した材に発生する 本種より担子胞子のサイズが顕著に小さい 本種より担子胞子の装飾のサイズが小さい 本種と異なり厚壁胞子を形成する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Laccariopsis mediterranea 傘に粘性を持つ 柄に粘性を持つ 偽根を持つ 傘表皮が粘質子実層状被 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり柄表面が小鱗片に覆われず無毛 本種と異なり担子胞子がトゲ状ではなく平滑 本種と異なり子実層シスチジアが薄壁ではなく薄壁~僅かに厚壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Gloiocephala resinopunctata ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子がトゲ状ではなく平滑 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される