🗓️ 最終更新日: 2025-05-28
- アセハリタケのみからなる単型属です。アセハリタケはまるでハリネズミの背中のような歯牙状~針状の子実層面が特徴です🦔
- 傘の上面はマット状の毛羽立ちがあり、白色~淡褐色~橙色まで色調変化します✨
- 子実体は単生または重なり合う扇形で、柄は短いか欠如し、中型サイズ(数cm~10cm)です🍄
- 肉は白色の繊維質で、かなり柔らかい弾力のある質感。KOHで桃色に変色します💧
- 枯死した広葉樹に発生し、白色腐朽を引き起こす腐生菌です🌳
- 顕微鏡では菌糸の隔壁に複数のクランプ(0-4個)があるという決定的な特徴があります🔬
- 明確なシスチジアを欠くことも重要で、これにより近縁のエゾハリタケ属(Climacodon)と区別できます📊
- 亜熱帯・熱帯を中心に広く分布し、日本でも観察されます。稀な種だと思いきや、最近かなりよく見るような…?🌏
ドンキア属は担子菌門・タマチョレイタケ目・マクカワタケ科に属する単型属で、唯一の種Donkia pulcherrima(アセハリタケ)を含みます。
ドンキア属(Donkia)は1849年に最初に記載されて以来、異なる属を転々としてきた分類学的な「放浪者」です。歴史的にはHydnum(1849年)→Steccherinum(1906年)→Creolophus(1913年)→Dryodon(1934年)→Climacodon(1962年)と次々に属を変えてきました。
2017年、Morenoらの複数遺伝子を用いた分子系統解析により、本属がアセハリタケ科のPhanerochaeteクレード内に位置することが判明し、単型属Donkiaとして復活しました。「複数クランプ」の特徴はこのクレードの他の一部の種にも見られます。従来帰属していたエゾハリタケ属(シワタケ科)とは、シスチジアの有無やクランプの数などで明確に区別されます。
属唯一の種で、白色の密集した歯牙状突起を持つ中型の扇形子実体を形成します。上面はマット状の毛羽立ちがあり、色は白色から橙色まで変異します。透明で粘着性のある液体を滲出する特徴も。胞子は無色楕円形で4.0-4.8×2.0-2.3μm。iNaturalistでは世界で1000件以上の観察記録があります。
アセハリタケは典型的な腐生菌で、主に枯死した広葉樹の木材を分解し、白色腐朽を引き起こします。特にコナラ属やニレ属樹木を選好しますが、まれに針葉樹や生木の傷口付近にも発生するとのこと。
世界的には亜熱帯・熱帯地域を中心に広く分布し、温帯域では日本、フランス、スペイン、ロシアなどで記録されています。地球温暖化の影響でしょうか…?関東地方ではこれまでここまで頻繁には見られなかったと思うけど、普通に里山で見られるようになりました。
野外同定の決め手:まず子実体の裏面を必ず確認しましょう!密集した白色の歯牙状突起があればドンキア属の可能性大。さらに①KOH反応で桃色に変色、②透明な液体の滲出、③主に広葉樹の枯死材に発生、の3点が揃えばほぼ確実です。顕微鏡があれば複数クランプ(通常2-3個)で決定的に同定できます。
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。