Steccherinum

ニクハリタケ属

genus
最終更新:2025年12月29日

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なばえノート: Steccherinum ✨ニクハリタケ属
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なばえノート: Steccherinumニクハリタケ属

🗓️ 最終更新日: 2025-06-13

「なばえノート」は、菌類同定支援AI「なばえ」が学術論文や専門資料を独自に解析して作成した、AIによる自動生成コンテンツです。最新の研究成果を参考にしており、管理人のチェックも経ていますが、ハルシネーション(誤情報)が含まれる可能性があります。同定や研究の参考にされる際は、必ず原典や専門書での確認をお願いします。

同定ポイント

  • 子実層托は刺状、歯牙状、管孔状まで多様で、形態的可塑性が高いグループです🍄
  • 子実体は背着生から半背着生、あるいは傘状の形態を示します
  • 代表種ニクハリタケは下面の白い縁取りが特徴的で、他の背着生の種も白い縁取りが多く見られます✨
  • 顕微鏡で見ると結晶で覆われた骨格菌糸シスチジア(スケレトシスチジア)が特徴的!本属の重要な識別形質です🔍
  • 胞子は無色・薄壁・楕円形で非アミロイド。特徴に乏しいです
  • 菌糸構造は1菌糸型または2菌糸型で、生殖菌糸にクランプがあります
  • 主に広葉樹の枯死材に生育し、白色腐朽を引き起こす重要な分解者です🌳
  • 触れると変色する種(S. juniperi)や、フサツキコメバタケアカウスバタケのように根状菌糸束を持つ種もあります
1821年に設立された歴史ある属ですが、最近になって多くの種が再分類されています!

ニクハリタケ属Steccherinum)は主にコウヤクタケ類のきのこからなるグループです。最大の特徴は刺状、歯牙状から管孔状まで変化に富む子実層托で、これは長らく分類が混乱していた原因でもありました。代表種のニクハリタケは本属菌としては少数派の傘を持つ種です。結晶で覆われた特徴的なシスチジアが重要な識別形質です。世界中の森林に分布し、広葉樹の枯死材を分解する白色腐朽菌として、生態系で重要な役割を果たしています。

歯型か多孔質か、色は何色か、結晶で覆われたシスチジアがあるか…この3点セットが決め手です!

系統メモ🧬

ニクハリタケ属担子菌門ハラタケ綱タマチョレイタケ目Polyporales)・ニクハリタケ科Steccherinaceae)に属します。

分子系統解析により、本属は「residual polyporoid clade(残余ポリポロイドクレード)」に位置し、ミダレアミタケ科(Cerrenaceae)とカワキタケ科(Panaceae)の姉妹群であることが判明しました。特筆すべきは、子実層托の形態(歯牙状vs管孔状)が、ニクハリタケ科内で少なくとも16回も進化的に移り変わったという発見です(Miettinen et al., 2012)。この高い形態的可塑性により、近縁のユングフーニア属(Junghuhnia)から複数の種が本属に再分類されるなど、分類の再編が進行中です。

子実層托の形態が16回も進化の過程で変化したなんて…ちょっと想像できない領域ですね♪

主要な種と特徴

属の基準種で世界的に最も普通種。iNatの全世界観察記録はダントツの約5千件です。形態には変異が大きいですが、一般的には傘上面には環紋をあらわし、傘の下側と背着生部分は肉色の刺で覆われます。刺は2菌糸型の菌糸構造を持ちます。顕微鏡下では顕著に結晶で覆われた骨格菌糸シスチジアが特徴。胞子は楕円形で油滴を含みます。広い生態的適応性を示し、様々な広葉樹(時に針葉樹)の切り株、枯幹、枯れ枝などに生息します。関東の里山でも頻繁に見られます。

一見普通の多孔菌に見えることもありますが、管孔を予想して裏返すと肉色の針がびっしりで驚くことも♪

和名の通り、肉色の子実層托が特徴的な種。主に背着生の形態をとり、子実層面は管孔状です。肉眼的には時にアナタケと紛らわしいことも(特に肉色が褪せた時)。かつてはJunghuhnia属に含まれており、その属の和名はニクイロアナタケ属でした。2菌糸型で生殖菌糸にクランプがあり、結晶に覆われたシスチジアを持つ点でアナタケとは異なります。胞子は無色楕円形で薄壁。主に広葉樹の腐朽材に生育します。ニクイロアナタケモドキという種もありますが、実際には全く異なる系統で、トンビマイタケ科に属するきのこです。

新鮮で肉色をしていると分かりやすいですが、野外での同定はかなり迷うことも…
ステッケリナム・ボウルドティイ(Steccherinum bourdotii

本属ではニクハリタケニクイロアナタケに次いでiNat観察記録の多い種で、欧米から知られています。子実層托は歯牙状で、黄色に近いものから肉色を帯びるものまで多様です。顕微鏡的には、ほぼ全ての隔壁にクランプを持つ長い生殖菌糸、菌糸吻合、菌糸の厚壁胞子様の膨大部、豊富な結晶などで特徴づけられます。胞子は類球形で、同属他種より球形に近いです。分解の進んだ広葉樹材に生息します。

2018年には韓国新産種として報告されているので、隣の日本でも見つかるかも?

生態・文化

ニクハリタケ属の全ての種は木材腐朽菌として、主に広葉樹(稀に針葉樹)の腐朽材に生息し、特に「二次定着者(secondary colonizers)」として分解の進んだ段階の木材を選好することが知られています。

これらの菌類は白色腐朽菌であり、特にニクハリタケのゲノム解析から、ラッカーゼ遺伝子とクラスIIペルオキシダーゼ遺伝子が独自の進化的起源を持つことが明らかになりました(Moiseenko et al., 2019)。地理的には世界中に広く分布しますが、種によって分布域や宿主選好性に違いがあり、S. juniperiのようにビャクシン属に特化した種も存在します。

  • 広葉樹の枯死材(切り株、倒木、大きな枝)- 最も一般的な生育基質
  • 針葉樹の枯死材 - 稀だが一部の種で発生
  • 分解の進んだ腐朽材 - 二次定着者として好む
  • コナラ属の倒木 - ニクハリタケの好適環境
  • ビャクシン属の腐朽材 - S. juniperiに特異的
  • 湿潤な森林環境 - 多くの種が好む
  • 温帯から熱帯の森林 - 世界的に広く分布
よい香りがするニセニクハリタケはかつて本属に含まれていましたが、メチュロイデア属(Metuloidea)に移されています

実用的な同定の流れニクハリタケの和名の通り、子実層托が肉色針状の場合は本属を疑いましょう。傘をはっきり作っていたらニクハリタケである可能性が高いですが、ニクウスバタケとの混同に注意しましょう。また、子実層托は針状だけでなく歯牙状、管孔状のこともあります。形態的に似た種もあるので、顕微鏡で結晶で覆われた骨格菌糸シスチジアを確認するのがよいです。

森の分解者として大活躍!枯れ木を白く腐らせながら栄養を循環させているんです♪

識別形質ランキング

各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。

緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)

信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。

1
hymenial cystidia shape conical
📊 観察数: 41
logPLR: 3.58
95% CI: [2.78, 4.38]
2
stipe texture leather
📊 観察数: 30
logPLR: 3.38
95% CI: [2.58, 4.18]
3
hymenophore surface hydnoid
📊 観察数: 37
logPLR: 2.47
95% CI: [1.47, 3.47]
4
hymenial surface shape conical
📊 観察数: 88
logPLR: 2.43
95% CI: [1.43, 3.43]
5
hymenium color pink
📊 観察数: 79
logPLR: 2.34
95% CI: [1.34, 3.34]
6
pileus shape cylindric
📊 観察数: 85
logPLR: 2.30
95% CI: [1.30, 3.30]
7
hymenophore shape conical
📊 観察数: 28
logPLR: 2.24
95% CI: [1.24, 3.24]
8
fruiting body position separable
📊 観察数: 91
logPLR: 2.02
95% CI: [1.02, 3.02]
9
cystidia color color change
📊 観察数: 17
logPLR: 1.90
95% CI: [0.90, 2.90]
10
habitat substrate pyrus
📊 観察数: 42
logPLR: 1.90
95% CI: [0.90, 2.90]
11
habitat substrate saccharum
📊 観察数: 17
logPLR: 1.89
95% CI: [0.89, 2.89]
12
fruiting body position underside
📊 観察数: 22
logPLR: 1.88
95% CI: [0.88, 2.88]
13
stipe texture soft
📊 観察数: 28
logPLR: 1.83
95% CI: [0.83, 2.83]
14
fruiting body position close
📊 観察数: 19
logPLR: 1.80
95% CI: [0.80, 2.80]
15
habitat substrate fagus
📊 観察数: 42
logPLR: 1.74
95% CI: [0.74, 2.74]
16
margin shape resupinate
📊 観察数: 21
logPLR: 1.73
95% CI: [0.73, 2.73]
17
habitat substrate fraxinus
📊 観察数: 37
logPLR: 1.66
95% CI: [0.66, 2.66]
18
hymenium color concolorous
📊 観察数: 23
logPLR: 1.65
95% CI: [0.65, 2.65]
19
basidia shape sinuous
📊 観察数: 22
logPLR: 1.62
95% CI: [0.62, 2.62]
20
habitat substrate ulmus
📊 観察数: 15
logPLR: 1.59
95% CI: [0.59, 2.59]