🗓️ 最終更新日: 2025-06-01
- アカコブタケ属(Hypoxylon)やクロコブタケの仲間(Annulohypoxylon)などの子座上に重複寄生する特異な子嚢菌です🍄
- 黒色殻皮状の下子座(hypostroma)が宿主子座を覆い、その上に子嚢殻が密集します
- 子嚢殻は直径0.1–0.3 mm程度と微小で、黒色炭質、球形~類球形で密に発生します
- 子嚢胞子は1隔壁、淡褐色~赤褐色、楕円形~紡錘形で上細胞がやや大きい非対称形です🔍
- 子嚢は二重壁(bitunicate)で、先端に明瞭な眼房構造(ocular chamber)があります
- 無性世代はConiothyrium型で、有性世代と同所的に黒色の分生子殻を形成することがあります
- 2021年の分子系統解析でディクティオスポリウム科(Dictyosporiaceae)への所属が確定しました💡
- 培養での子嚢胞子発芽が困難で、偏性寄生菌である可能性が示唆されています🧫
イモッティア属(Immotthia)は重複寄生性の子嚢菌の一グループで、主にアカコブタケ科(アカコブタケ属やAnnulohypoxylon属など)の子座上に発生します。黒色殻皮状の下子座が宿主子座を覆い、その上に小型の黒色球形の子嚢殻が密集するのが特徴です。子嚢胞子は1隔壁で褐色、上部の細胞が大きい非対称形をしています。培養での発芽が困難なことから、偏性寄生菌である可能性が示唆されています。
イモッティア属は子嚢菌門クロイボタケ綱プレオスポラ目に属します。1987年にBarrが設立し、当初はダカンピア科に配置されましたが、その後テイコスポラ科、ルソーエラ科など複数の科を転々としてきました。
2021年、Jiangらによる多遺伝子系統解析により、現在はディクティオスポリウム科に所属するとされています。系統的にはPseudocoleophoma属に近縁ですが、重複寄生という生態や褐色の子嚢胞子など、形態・生態で明確に区別されます。
本属の基準種で、iNat観察記録は約70件と圧倒的多数を占める種です。アカコブタケ科菌類の子座上に発生し、北米とヨーロッパに広く分布します。
本属の最も一般的な宿主はアカコブタケ属(特にH. fragiforme、H. fuscumなど)とAnnulohypoxylon属(A. cohaerens、A. multiformeなど)ですが、種によってはPestalopezia属など他の菌に寄生する例も知られています。難培養性なので寄生菌であることが示唆されていますが、宿主子座がない場合でも皮を剥いだ腐朽材上に発生することがあり、腐生的な生活も可能なようです。
同定のコツ:本属はまだ日本からは正式に報告されていないようですが、アカコブタケ科のきのこはありふれているので、子座を別の菌が覆っていないかどうか、じっくり観察してみるとよいですね!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。