🗓️ 最終更新日: 2025-06-22
- 傘は白色、直径2cm未満というミニサイズです🍄
- 最大の特徴は柄の基部が黒色であることで、上部に向かって明色になります✨
- 柄と基質の付着部には菌糸体を伴わないのが地味に重要な形質です
- 顕微鏡で見ると四面体形の担子胞子が決定的な同定ポイントです🔍
- 縁シスチジアの中軸部に突起があり、先端が膨らんでいるのも重要な特徴です
- 近縁のアミヒダタケ属(Campanella)とは胞子の形以外には、本属が明確な柄を持つこと、傘組織が非ゼラチン質であることなどで区別できます
- 主に熱帯・亜熱帯の落葉や枯枝上に発生し、高温多湿な環境を好みます🌿
テトラピルゴス属(Tetrapyrgos)は、アシグロホウライタケに代表される、小型のきのこからなるグループです。主に熱帯・亜熱帯の林床に生息し、白い傘と黒い柄基部のコントラストが特徴的です。担子胞子が四面体形という非常に珍しい特徴を持っていますが、これが学名の由来でもあり、属の決定的な同定ポイントとなります。
テトラピルゴス属は担子菌門・ハラタケ目・カンパネラ科(Campanellaceae)に属します。1949年にMétrodによってPterospora属として記載されましたが、命名法上の理由から1987年にHorakによって現在の属名に変更されました。
分子系統学的にはアミヒダタケ属と近縁であることが明らかになっていますが、その境界は研究者間でも議論が続いています。かつて本属に含まれていた一部の種が新設されたMetacampanella属に移行するなど、近年分類体系の大幅な再検討が行われています。
本属で最も普通な種で、iNat観察記録数も圧倒的(約4,200件)。北米東部から南米にかけて広く分布し、日本でも普通に見られます。傘は白色、若い時は凸形で、成熟すると扁平になります。和名の通り、柄の基部は特徴的な黒色で、上部に向かって徐々に明るくなり、白色の微小な毛で覆われます。また、基部には菌糸体を伴いません。担子胞子は特徴的な四面体形。コナラ属の落葉落枝上によく見られます。
テトラピルゴス属のきのこは腐生菌として、熱帯および亜熱帯の森林生態系で重要な分解者の役割を果たしています。高温多湿な環境を好み、主に林床の落葉層や枯枝上に発生します。また、「小枝から生えることが多い」というのも野外でよく気がつくところです。材の直径によって生えるきのこの種類が異なるのはよく知られていることなので、ぜひ注目してみてください!
最近の研究では、近縁のMetacampanella属の一部が草本のエンドファイト(内生菌)として得られている菌と同一または近縁である可能性も示唆されており、このグループの生態的多様性はまだ十分には解明されていません。
野外での見分け方:日本で見られるのは今のところアシグロホウライタケに限られるので、以下はその解説です。まず、白い傘と柄を持つ小型のきのこが小枝などから生えていたら、白い傘と黒い柄の基部のコントラストに注目!サイズや色、生息環境が類似しているシロホウライタケも柄基部が黒色になることがあるので誤同定のおそれがありますが、アシグロホウライタケほど明瞭な黒色ではないです。迷ったら顕微鏡の威力でバシッと決めましょう♪
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。