🗓️ 最終更新日: 2025-07-26
- オリーブ色~橙色~褐色の上面(子実層面)と赤褐色~肉桂色の下面を持つ小型の盤菌です🍄
- 子実体は比較的小型で、皿形または杯形をしています☕
- 腐朽した広葉樹の樹皮のない木材に散生または群生します🪵
- 胞子は無色円筒形で、種により異なる数の油滴を含みます🔍
- 近縁のロクショウグサレキン属(Chlorociboria)と違い、材を青緑色に染めません✨
- 同定は困難なグループで、2大種のコケイロサラタケとコケイロサラタケモドキは顕微鏡でのみ確実に識別可能です📊
- ビョウタケ目の中でも特に腐朽材に特化した生態を示します🌲
コケイロサラタケ属は小型の盤菌類からなるグループで、全世界で8種ほどが知られている小規模な属です。広葉樹の腐朽材に発生し、森林生態系の分解者として重要な役割を果たしています。
コケイロサラタケ属は子嚢菌門・チャワンタケ綱・ビョウタケ目・セナンジウム科(Cenangiaceae)に属します。
属の設立は1975年と比較的新しく、Dixonにより、形態学的特徴に基づいてChlorosplenium属からロクショウグサレキン属と共に分離されました。属としては新しいですが、コケイロサラタケ自体は1798年にPersoonが記載したPeziza versiformisにまで遡ります。2025年にニュージーランドから複数の隠蔽種の存在が明らかになり、東アジアでも研究が進めば見つかるかもしれません。
本属で最も観察記録が多い種(世界で約450件)で、特に北米東部からの記録が目立ちますが、日本にも分布します。子実体の上面はオリーブ色~橙色~褐色で変化に富み、下面は成熟すると赤褐色になります。2~6個の油滴を含むのが特徴。北米とヨーロッパに広く分布し、湿った腐朽材に散生または群生します。
コケイロサラタケに酷似する種で、地理的分布も重なり、日本にも分布します。外側は鈍い褐色でビロード状、密着した白い毛を持ちます。上面は汚れた橙色から始まり、オリーブ色の染みが現れて最終的に褐色に変化します。子嚢胞子はコケイロサラタケよりやや大きく、油滴は必ず2個です。
コケイロサラタケ属の全ての種は、腐朽材に生育する腐生菌です。特に湿った環境を好み、樹皮が剥がれた広葉樹の材に多く見られます。針葉樹にも稀に発生しますが、広葉樹への選好性が顕著です。
近縁のChlorociboria属が木材を鮮やかな青緑色に染める色素(ザイリンデイン類)を生産するのに対し、本属はそのような着色を引き起こしません。
識別のコツ:しばしば野外ではロクショウグサレキン属やフユノウスキサラタケを含むChlorosplenium属と発生基質、全体的な形態などが似ており、紛らわしいことがあります。前者はほぼ確実に材を青緑色に染めているので、そこをチェックしましょう。後者は典型的なものはかなり本属と異なる見た目ですが、水を吸って成熟し切ったものがしばしば似ていることがあります。コケイロサラタケとコケイロサラタケモドキは肉眼的にほぼ識別不可能なので、顕微鏡がない場合は属までの同定に留めておくことをおすすめします…。確実な同定には胞子の油滴数など、顕微鏡的形質の確認が必須です!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。