🗓️ 最終更新日: 2025-05-25
- 特定の植物の落葉上に発生し、宿主選好性が非常に高いです🍃
- 子実体は極めて小型で、傘の直径は5mm以下という超ミニサイズです🔍
- 傘は通常暗褐色~黒色で、襞は対照的に淡色をしています
- 柄は黒色で細い線状、とても強靭で柄の基部に菌糸体を伴わない(insititious)のが特徴✨
- 乾燥しても復活する、ホウライタケと同様の吸水復元性を持ち、雨が降ると再び開きます☔
- 顕微鏡で見ると傘表皮にSiccus型の箒状細胞という特徴的な構造があります
- 2014年にMarasmius属から分離・新設された比較的新しい属です📚
- 属名は「crypto(隠れた)」+「Marasmius」。ホウライタケ科に「隠れた」タマバリタケ科のきのこだった!ということですね
クリプトマラスミウス属は、その名の通り「隠れた」極小のキノコたちです。傘の直径が5mm以下という超ミニサイズで、見つけるのは至難の業!でも、特定の植物の落葉だけに発生するという興味深い性質を持っています。乾燥して萎れてしまっても、雨が降ると再び開くという「復活」能力も特徴的。2014年にMarasmius属から独立した比較的新しい属で、分子系統解析の威力を示す好例でもあります。
Cryptomarasmius属は担子菌門・ハラタケ目・タマバリタケ科(Physalacriaceae)に属します。この属の分類学的な旅は実にドラマチックで、1933年にフランスの菌類学者Robert KühnerがMarasmius属内の「Hygrometrici節」として設立したのが始まりです。
しかし2014年、Jenkinsonらによる分子系統解析の結果、この節の種群がタマバリタケ科に属することが判明!Cryptomarasmiusとして独立属に昇格しました。最新の研究では、Naiadolina属の姉妹群であることも分かっています。当初14種が移行され、現在も新たな種の再分類が進行中です。
日本ではこの属で最も普通な種。1998年に根田仁氏によりMarasmius aucubaeとして記載され、2014年に本属へ移されました。アオキ(Aucuba japonica)の落葉上に特異的に発生する厳密な宿主選好性を示します。形態的にはC. corbariensisに類似しますが、宿主植物と分布域が明確に異なります。最近ではロシア極東地域でも記録されています。
世界的には最も観察記録が多い種。子実体は2-4×0.2-0.5mmで、頭部は白色~クリーム色、柄は白色で基部が赤褐色に太まるのが特徴。主にオリーブ、ギンバイカ、コナラ属などの落葉上に発生し、カリフォルニアやヨーロッパ、トルコなど広範囲に分布。担子胞子は7-9×3-3.5μmの楕円形。
主にニュージーランドに分布し、ヤシ科Rhopalostylis属の落葉上に発生する宿主特異的な種。観察記録は少ないものの、他のCryptomarasmius属と同様の小型で暗色の子実体を形成。2014年にJ.A. Cooperにより本属へ移行されました。
Cryptomarasmius属のキノコは全て腐生菌で、特定の植物の落葉を分解して生きています。その宿主選好性の高さは驚くべきもので、それぞれの種が決まった植物とだけ関係を持ちます。極小サイズと一時的な発生パターンのため、実際の分布や多様性は過小評価されている可能性が高いです。
発生はタマバリタケ科の菌類にありがちな遅い時期(冬~早春)という印象ですが、まだよく分かっていません。夏の暑い時期にも見つかりますし…。
見つけ方のコツ:Cryptomarasmius属を見つけるには、まず宿主植物を特定し、その落葉が堆積している場所を探します。落葉を丁寧に掘り返して湿った層に到達したら、極小の子実体を探してください。一度見つけた場所は定期的にチェックする価値があります!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。