🗓️ 最終更新日: 2025-05-30
- 襞は離生(柄に接続しない)で、成熟すると桃色~帯桃褐色になります💗
- 胞子紋も襞と同色の桃色で、この色が科の決め手になります🎨
- ウラベニガサ属は材上に発生し、つぼを持ちません🪵
- オオフクロタケ属は地上生で、基部に明瞭な膜質のつぼを持ちます🌱
- 顕微鏡で見ると胞子は平滑で非アミロイド、シアノフィリックです🔬
- 襞実質は2属に共通して逆散開型という特殊な構造を示します✨
- 若い時は襞が白色なので要注意!胞子紋を取れば確実に判別できます📝
- かつてフクロタケ属(Volvariella)も含まれていましたが、現在は別系統と判明しています🧬
ウラベニガサ科は、成熟すると襞が桃色~帯桃褐色になる美しいきのこのグループです。主にウラベニガサ属(Pluteus)とオオフクロタケ属(Volvopluteus)の2属からなり、いずれも襞が柄から離生するという共通の特徴を持ちます。分子系統学的研究により、かつて含まれていたフクロタケ属(Volvariella)は別系統であることが判明し、ヴォルヴァリエラ科(Volvariellaceae)として独立。現在の2属体制となりました。
ウラベニガサ科は担子菌門・ハラタケ綱・ハラタケ目に属し、ウラベニガサ亜目(Pluteineae)の中核を成す科です。2011年のJustoらの研究により、本科は単系統群であることが確認され、ウラベニガサ属とオオフクロタケ属が姉妹群の関係にあることが明らかになりました。
分類学的には大きな変遷を経験しており、特にフクロタケ属の除外が重要です。かつて本科に含まれていたこの属は、分子系統解析によりHygrophoroid系統に近縁であることが判明し、現在では別系統として扱われています。また、つばを持つ稀なグループ、Chamaeota属は廃止され、その種はウラベニガサ属に統合されました。
本科最大の属で、世界で約500種が知られています。木材や植物残渣上に発生する腐生菌で、つぼを持たないのが特徴。伝統的に3つの節(Section)に分類されます:①Pluteus節(厚壁のメチュロイド型シスチジアを持つ)、②Celluloderma節(膨らんだ細胞からなる傘表皮を持つ)、③Hispidoderma節(細長い繊維状の傘表皮を持つ)。ただし分子系統では亜節レベルで形態形質と一部不一致があります。
2011年に新設された比較的新しい属で、現在4種が正式に認められています。地上生または富栄養基質上に発生し、基部に明瞭な膜質のつぼを持つのが最大の特徴。胞子は平均長11μm以上と大型で、新鮮な傘は顕著に粘性があります。代表種のシロフクロタケは世界中に分布し、刈り取られた後の穀物畑などでよく見られます。
ウラベニガサ科のきのこは全て腐生菌として生活しており、有機物の分解者として生態系で重要な役割を果たしています。ウラベニガサ属は主に森林内の倒木や枯れ枝、ウッドチップなどの木質基質を分解し、オオフクロタケ属は草地、堆肥、有機物の堆積した土壌などで栄養を得ています。
両属とも熱帯から温帯まで広く分布し、特にウラベニガサを含むPluteus cervinus複合種は世界的に普通種と知られており、シロフクロタケは日本からの記録は少ないですが、世界的には2万件以上のiNat観察記録があります。発生時期は地域により異なりますが、多くは春から秋にかけて見られ、適度な湿度と温度が保たれる環境を好みます。
野外での見分け方:襞が桃色で離生するきのこを見つけたら、ほぼ確実にこの科。まず発生場所を確認(材上→ウラベニガサ属、地上→オオフクロタケ属の可能性大)。次に柄の基部を観察してつぼの有無をチェック。若い個体は襞が白いので、確実な同定には胞子紋を取りましょう!ただ、そこからの種同定は難しいことも多いです。
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。