🗓️ 最終更新日: 2025-05-25
- 大型で目立つきのこが多く、ほとんどの種でつぼ(柄の基部の袋状構造)とつば(柄の輪状構造)の両方が見られます💍
- 白色の胞子紋、襞が柄から離れている(離生)ことも基本的な特徴です⚪
- 傘の表面には外被膜の名残が疣状やパッチ状に残ることが多いです。ベニテングタケやテングタケが代表的✨
- 胞子のアミロイド反応で亜属を判別:テングタケ亜属は非アミロイド、マツカサモドキ亜属はアミロイド🔬
- きのこ中毒死の約95%がテングタケ属によるもので、特にドクツルタケなどタマゴテングタケ節の種は要注意⚠️
- ほぼ全ての種が外生菌根菌として樹木と共生し、森林生態系で重要な役割を果たします🌲
- 傘と柄が容易に分離できるのも特徴です。傘は通常乾いた質感。
- 世界で約600種が知られ、致命的な毒きのこと食用として珍重される種の両方を含む大型属です🌍
テングタケ属は担子菌類の中でも最も有名な属の一つで、世界で最も毒性の強いきのこと、一部地域で食用として珍重されるきのこの両方を含んでいます。1797年にPersoonによって記載され、ベニテングタケ(A. muscaria)を基準種とします。きのこ界の「美しき危険物」として、その優雅な姿と致命的な毒性のコントラストが人々を魅了し続けています。
テングタケ属(Amanita)は担子菌門・ハラタケ目・テングタケ科に属します。分子系統解析により、3つの亜属(テングタケ亜属、マツカサモドキ亜属、Lepidella亜属)と11の節に分類されることが明らかになっています。
最も重要な分類基準は胞子のアミロイド反応です。テングタケ亜属(Amanita)は非アミロイド胞子を持ち、ベニテングタケ、タマゴタケ、ツルタケの仲間を含みます。一方、マツカサモドキ亜属(Amanitina)はアミロイド胞子を持ち、ドクツルタケなど致命的な毒を持つ種の多くが含まれます。
きのこ中毒死の約50%を占める世界最強の毒きのこと言ってもいいかもしれません。傘は通常オリーブ緑色から褐色で、直径5-15cm。α-アマニチンを含み、わずか30g(生重量)で成人の致死量に達します。肝臓と腎臓を破壊し、症状が出るまでに6-12時間かかるため手遅れになりやすい恐ろしいきのこです。
属の基準種で、鮮やかな赤い傘に白い斑点という童話のきのこの代表格。傘は直径5-20cmで、明るい赤色から橙色、黄色まで変異があります。イボテン酸とムッシモールを含み、摂取すると幻覚・錯乱状態を引き起こします。シベリアでは宗教儀式に使われた歴史もある文化的に重要な種です。
全体が純白で美しい外見ですが、タマゴテングタケと同じく致命的なアマトキシン類を含みます。傘は直径5-10cm、粘性があり光沢を帯びます。北半球の温帯域に広く分布し、近縁種のニオイドクツルタケやアケボノドクツルタケは里山の雑木林で普通に見られます…。
テングタケ属には多数の節(Section)が含まれます。Caesareae(タマゴタケ節)には食用種も含まれますが、Phalloideae(タマゴテングタケ節)には致命的な毒きのこが集中。Vaginatae(ツルタケ節)はつばを欠くのが特徴。Lepidella節はつぼが輪状に並ぶ独特な形態を示します。
テングタケ属のほぼ全ての種は外生菌根菌として、マツ科、ブナ科、カバノキ科などの樹木と共生関係を結んでいます。菌糸が樹木の根を包み込み、水分や無機栄養分を樹木に供給する代わりに、光合成産物である糖類を受け取るという相互利益的な関係です。
世界中のほぼ全ての大陸に分布し、温帯域で最も種多様性が高くなっています。多くの種は夏から秋にかけて子実体を形成しますが、地域により発生時期は異なります。森林の健全性維持に不可欠で、テングタケ属なしには多くの森林生態系が成り立ちません。
野外での安全な観察:テングタケ属の同定には①生育環境の樹種確認 ②柄基部のつぼを含む完全な採取 ③傘表面の被膜の名残の観察 ④つばの有無と形状 ⑤胞子紋の確認(必ず白色)が重要です。ただし、味見による同定は絶対厳禁!少量でも致命的な種があるため、確実に同定できない限り決して口にしないでください。写真撮影と観察記録に留め、触った後は必ず手を洗いましょう。フクロツルタケのようにベタベタする猛毒種もあるので…。
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。