🗓️ 最終更新日: 2025-05-27
- 傘と柄を持つきのこで、多くの種は中心に柄がある典型的な形をしています🍄
- 傘の裏側には管孔と呼ばれる無数の小さな孔があいています✨
- 木材腐朽菌として白色腐朽を起こし、リグニンとセルロースの両方を分解します🌿
- 一部の種は地下の菌核というジャガイモのような塊から発生します🥔
- 菌糸は3菌糸型で、生殖菌糸・骨格菌糸・結合菌糸の3タイプを持ちます🔍
- 胞子は無色で円筒形~楕円形、種によってサイズが異なります(8-15μm程度)
- 世界中の温帯~亜熱帯に分布し、広葉樹林や針葉樹林で見つかります🌍
タマチョレイタケ属(Polyporus)は、傘と柄を持ち、傘の裏側に無数の小さな孔(管孔)がある多孔菌の代表的な属です。1729年にイタリアで記載された歴史ある属で、「たくさんの孔」という意味の学名通り、傘の裏は蜂の巣のような構造をしています。多くは木材腐朽菌ですが、地面から生えているように見える種も実は地下の菌核や埋もれた木から発生しています。
タマチョレイタケ属は担子菌門・タマチョレイタケ目・タマチョレイタケ科に属します。タマチョレイタケ目の起源は白亜紀(約1億6000万年前)まで遡り、恐竜が闊歩していた時代から木材を分解してきた古い系統です。
最新の分子系統解析により、形態だけでは分類が難しいことが判明しました。例えば、柄が黒い種類(旧Melanopusグループ)は見た目は似ていても、実はPicipesクレードとSquamosusクレードという別々の進化系統に属することがわかりました。現在も分類の見直しが進行中で、未記載種が多数存在すると推定されています。
属の代表種で、地下の黒いジャガイモ状の菌核から発生するのが最大の特徴。傘は4-15cm、淡黄色~茶色で小さな暗色の鱗片で覆われ、成熟すると漏斗状になることも。孔は白色で1mmに2-3個の密度。世界中に広く分布し、観察記録数も本属最多(iNat:約3,000件)です。
中央の太い柄から枝分かれして、先端に小さな傘が多数つく独特の形。全体で10-40cmにもなる大型種で、各傘は1-4cmで中央が臍状にくぼむのが特徴。漢方では「猪苓(ちょれい)」として利尿作用などで重宝されています。北半球に広く分布しますが比較的稀少。ナラタケ属菌と共生関係にあることも判明!
その名の通り長い根のような柄を持ち、地下深くまで伸びているのが特徴。地面から生えているように見えますが、実は地下の埋もれた木や根から発生。胞子は12-15×6-8μmと大きめの楕円形。主に北米に分布し、メキシコでも記録があります。単独で発生することが多いようです。
タマチョレイタケ属のきのこは全て木材腐朽菌で、森林生態系の分解者として重要な役割を果たしています。白色腐朽菌として、木材中のリグニンとセルロースの両方を分解する能力を持ち、倒木や枯れ木を土に還す働きをしています。
多くの種は広葉樹や針葉樹の枯れ木に発生しますが、タマチョレイタケやチョレイマイタケのように地下に菌核を作る種もいます。この菌核は厳しい環境条件を生き延びるための休眠構造で、条件が整うと子実体を形成します。ヨーロッパでは多孔菌が健全な森林の指標種として使われており、原生林や自然度の高い森林ほど多様な種が見られます。
野外での同定のコツ:①まず傘の裏の孔を確認(襞ではなく無数の小さな孔)→②柄の位置をチェック(中生?側生?無柄?)→③発生場所を記録(木の上?地面?)→④地面から生えていたら地下を少し掘って菌核や埋もれ木を探す→⑤傘の色・模様・大きさを確認。似た多孔菌は多いので、写真は傘の表と裏、柄、発生環境を必ず撮影しましょう!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。