🗓️ 最終更新日: 2025-06-19
- 世界で約10種が知られ、日本ではウズラタケとシイサルノコシカケが主に見られます🌏
- 子実体はコルク質から木質でとても硬いです🍄
- 胞子が一番の特徴で、截断状(先端が平ら)の形状で、メルツァー試薬でデキストリノイド(赤褐色に変色)性を示します🔍
- 菌糸構成は2菌糸型で、生殖菌糸と骨格菌糸からなります
- 骨格菌糸はデキストリノイドから非デキストリノイドまで変異があります✨
- 木材腐朽菌として枯死木や倒木に発生し、白色腐朽を引き起こします🌲
- かつてキンイロアンタケ属(Perenniporia)の同義語とされていましたが、分子系統解析で独立属と判明💡
ウズラタケ属(Truncospora)は木材腐朽菌の一グループです。属名が示す通り、胞子の片方の端が平らにすぱっと切れたような、「截断状」という独特の形をしているのが最大の特徴。傘はウズラタケのように小型のものもあれば、シイサルノコシカケのようにかなり大きくなるものもあります。枯死木に白色腐朽を引き起こします。
ウズラタケ属は担子菌門・ハラタケ綱(Agaricomycetes)・タマチョレイタケ目(Polyporales)・タマチョレイタケ科(Polyporaceae)に属します。
本属は1972年にRyvardenによってキンイロアンタケ属のシノニムとされましたが、その後21世紀の分子系統学的研究により独立したクレードを形成することが示されました。現在は「コアポリポロイドクレード」の一員として認識されています。
本属の基準種で、世界中に広く分布する最も普通な種。iNat観察記録数は約1,400件で、日本でも各地で見られます。傘は半円形で小型、新鮮時は淡黄褐色~黄褐色で、表面は独特のざらざらした環紋状です。孔口は円形。胞子は楕円形の截断状で比較的大型。倒木、枝、柵の杭、電柱など多様な木質基質に発生し、時には生木にも見られます。同じく孔口が円形のクジラタケの幼菌とは、時に紛らわしいこともありますが、雰囲気と質感から慣れると違いが分かります。
日本を含む各地に広く分布する種です。スダジイなどシイの仲間の幹や枝に平らに広がって、時に直径30cm以上にもなる、かなり大型の子実体を形成します。生木によく見られ、時に見上げるほど高い位置に生えていることも。傘表面は灰褐色から暗褐色と、ウズラタケより暗い色調。子実層面は白っぽく見えることが多いですが、古くなると褐色を帯びます。胞子はやはり一端が截断状で、菌糸にはクランプあり。本種は興味深いことにエンドファイト(内生菌)としても報告されており、ラッカーゼなどのリグニン分解酵素を分泌する高い分解活性を持ちます。
ウズラタケ属の全ての種は木材腐朽菌として機能し、主に白色腐朽によって木材中のリグニンとセルロースの両方を分解します。森林生態系において重要な分解者としての役割を果たしています。
多くの種は特定の樹種への強い宿主特異性を示しませんが、シイサルノコシカケがシイに生えるように、生育環境には一定の選好性があります。ウズラタケは最も適応力が高く、様々な気候帯の多様な木質基質に発生します。
野外での同定ポイント:ウズラタケかシイサルノコシカケらしきものを見つけたら、まずは肉眼的特徴をしっかり観察。孔口が円形なのがポイントです。確実な同定のためには、顕微鏡で覗いてみましょう!胞子の特徴的な形状とデキストリノイド性が確認できればばっちりです。類似のキンイロアンタケ属との識別は、肉眼的形態だけでは困難なことも多いです!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。