🗓️ 最終更新日: 2025-05-25
- 2020年に設立された比較的新しい科で、分子系統解析により再編成されました🧬
- 全てハラタケ型(アガリコイド)の子実体を形成する6属が含まれます🍄
- ヒメキシメジ属の多くはKOHなどのアルカリ液で薄紫色〜紫色に変色する特徴的な反応を示します💜
- 属により小型サイズから巨大サイズまで変異が大きく、ニオウシメジ属は株一つで30kgを超えることも!😲
- 多くの属で菌糸にクランプを欠くという顕微鏡的特徴を共有しています🔬
- 栄養様式は主に腐生菌ですが、ガイアナガリカ(Guyanagarika)属のみ外生菌根菌という興味深い例外✨
- 胞子紋は白色で、胞子のサイズは属により大きく異なります(2.5-13μm)📏
- ハラタケ目キシメジ亜目(Tricholomatineae)に位置づけられます📚
ヒメキシメジ科(Callistosporiaceae)は、2020年にVizziniらによって設立された担子菌門の比較的新しい科です。従来ビアヌラリア科(別名モミタケ科)に含まれていた菌群が、分子系統解析により単系統群を形成することが判明し、独立した科として認められました。全てハラタケ型の子実体を作りますが、極小のヒメキシメジ属から巨大なニオウシメジ属まで、サイズの変異が驚くほど大きいのが特徴です。
ヒメキシメジ科は担子菌門・担子菌綱・ハラタケ亜綱・ハラタケ目・キシメジ亜目に属します。2020年の複数の遺伝子領域に基づく分子系統解析により、Callistosporium、Macrocybe、Pseudolaccaria、Guyanagarika、Xerophorusの5属が単系統群を形成することが確認され、新科として設立されました。
興味深いことに、以前このグループに含まれていたモミタケ属(Catathelasma)は、ボノマイセス属(Bonomyces)とクレイストシベ属(Cleistocybe)との関連が判明し、ビアンヌラリア科に残されています。また、側生柄を持つプリューロコリビア属(Pleurocollybia)はヒメキシメジ属に統合され、ヒメキシメジ属の一部の種(離生する襞と大型胞子を持つ)は新属ゼロフォルス属(Xerophorus)として独立しました。
世界中に分布する腐生菌で、主に木材上に発生します。モリノカレバタケ型または側生する柄を持つヒラタケ型の子実体を形成し、多くの種が黄色の色素を持ちます。一見地味なきのこですが、最大の特徴はアルカリ液(KOH、アンモニア水など)で薄紫色〜紫色に変色すること。胞子は小型で楕円形、菌糸にはクランプを欠きます。代表種のヒメキシメジは日本でもしばしば観察されます。
世界最大級のハラタケ型きのこを含む属で、傘径100cm、重量30kgを超えることもあります!主に熱帯〜亜熱帯に分布し、土中の枯死材上に発生する腐生菌です。白色〜淡色の大型子実体をしばしば塊状に群生させます。かつてキシメジ属(Tricholoma)に分類されていましたが、キシメジ属が外生菌根菌なのに対し、本属は腐生菌である点で区別されます。代表種のマクロシベ・ティタンス(
主にヨーロッパの森林に分布する腐生菌で、カヤタケ型または襞サカズキタケ型の子実体を形成します。代表種のP. pachyphyllaは、以前はClitocybe pachyphyllaやPseudoomphalina pachyphyllaとして知られていました。土壌やリター上に生育し、厚い襞が特徴的です。観察記録は多数ありますが、日本での記録は不明です。
以前ヒメキシメジ属に含まれていた種のうち、離生した襞、長いヌメリタケ型の担子器、大型の扁桃形胞子を持つ種が独立した属です。暗色(帯オリーブ褐色〜暗褐色)の子実体を形成し、主に針葉樹林(特にマツ科)に生育しますが、地中海地域では砂丘にも見られます。観察記録は少なく、分類学的研究が待たれる属です。
ヒメキシメジ科で唯一の外生菌根菌という特異な属で、新熱帯区(ガイアナなど)にのみ分布します。マメ科のDicymbe属樹木と特異的な共生関係を形成し、新熱帯地域のみに知られる外生菌根性ハラタケ目の属として最初の例です。観察記録は極めて少なく、生態学的にも系統学的にも非常に興味深い存在です。
ヒメキシメジ科の菌類は主に腐生菌として枯死した植物材料を分解する役割を担っています。ヒメキシメジ属は針葉樹・広葉樹両方の枯死材上に、ニオウシメジ属は土中の枯死材上に発生します。特にニオウシメジ属の一部(M. titans、M. gigantea、M. crassaなど)は、おがくずや藁などのリグノセルロース系廃棄物での栽培も可能で、熱帯地域では重要な食用きのことなっています。
例外的にガイアナガリカ属は外生菌根菌として、新熱帯区の特定の樹木(Dicymbe属)と共生関係を持ちます。この属の発見により、ヒメキシメジ科内での独立した外生菌根形成の進化が示唆され、栄養様式の進化を考える上で重要な知見となっています。地理的分布は属により大きく異なり、世界中に広がるヒメキシメジ属から、新熱帯区限定のガイアナガリカ属まで様々です。
野外での同定のコツ:日本で観察されるのはほぼニオウシメジとヒメキシメジに限られるので、あまり科としての認識は現実的ではないです。ニオウシメジはとにかく巨大さから一目で分かります。ヒメキシメジは似たサイズ、似た色の種も複数ありますが、慣れれば独特の雰囲気で当たりがつけられます。KOHもアンモニア水も危険な試薬ですが、しっかり密閉した容器に入れて常に持ち歩いていると、野外で特徴的な呈色反応を確かめることができますよ!これ以外の種をもし日本で見つけたら、ぜひ同定までの過程を共有してください!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。