🗓️ 最終更新日: 2025-06-20
- 孔口が鮮やかな赤色(若い時は黄色)で、イグチ類の中でも特に目立ちます🔴
- 傷つけると即座に青変し、その変色の速さが識別の決め手になります💙
- 柄の表面に赤い点状模様があり、まるで赤い粉をまぶしたような独特の外観です✨
- 傘は褐色~黄褐色で、表面はビロード状の質感を持ちます🍄
- 胞子紋はオリーブ褐色で、一般的なイグチ類と同様の色調です
- バライロウラベニイロガワリ(Boletus rhodocarpus)やウラベニイグチ(Rubroboletus satanas)といった、よく似た毒きのこがあるので注意!💀
- 主にブナ科の樹木と菌根共生し、特にオーク類(コナラ属)との関係が強いです🌳
オオウラベニイロガワリ属(Neoboletus)は、その名の通り「新しいイグチ」を意味する属で、2014年に従来のヤマドリタケ(イグチ)属(Boletus)から独立しました。最大の特徴は鮮やかな赤色の孔口と、傷つけた時の劇的な青変反応。柄には赤い点状模様があり、まるで赤い粉をまぶしたような独特の外観を呈します。
オオウラベニイロガワリ属は担子菌門・ハラタケ綱・イグチ目・イグチ科(Boletaceae)に属します。2013年の分子系統学的研究により、従来ヤマドリタケ属に分類されていた赤色の孔口を持つイグチ類の多くが、ヤマドリタケを含むコアグループからは系統的に離れていることが明らかになりました。
これらの種はdupainiiクレード(Boletus dupainiiにちなんで命名)と呼ばれる独自の系統群を形成しており、2014年にVizziniらによって新属Neoboletusが設立されました。基準種はNeoboletus luridiformisです。近縁属にはSuillellus属やRubroboletus属があり、いずれも赤色系の孔口を持つグループですが、それぞれ独立した系統を形成しています。
本属の基準種で、ヨーロッパと北米に広く分布。大型で堅固な子実体を形成し、傘は半球形~凸形で最大20cmまで成長します。表面は初期にはビロード状で、褐色から暗褐色。柄は黄色で赤い点状模様に覆われています。長年Boletus erythropusまたはB. luridiformisとして知られており、後者の学名には「オオウラベニイロガワリ」の和名が当てられています。
その和名の通り、北米から記載された種です。傘は褐色~赤褐色。孔口は明るい黄色から橙赤色へと変化し、傷つけると即座に青変します。最大の特徴は柄の基部が暗赤色の毛状または絨毛状になること。興味深いことに、オークと共生する系統とツガと共生する系統が遺伝的に区別できる可能性があります。また、日本でも本種に「よく似た」きのこはあちこちで見られますが、複数種からなるのは確実で、未知種もあるといわれています。関東の里山を含む東日本で見つかるものは、真の本種ではないといわれています。
オオウラベニイロガワリ属は全種が外生菌根菌で、特定の樹木と共生関係を形成して生活しています。最も重要な共生相手はブナ科、特にコナラ属の樹木で、多くの種がオーク林で見つかります。また、マツ科のトウヒ属やツガ属とも共生関係を持つ種があります。
興味深いことに、形態的に非常に似た種でも宿主特異性が異なる場合があり、例えばアメリカウラベニイロガワリでは宿主樹種によって遺伝的に異なる系統が存在する可能性が示唆されています。これは菌根菌と宿主植物の共進化を考える上で重要な知見です。
野外での同定のコツ:全体的な雰囲気から、属レベルまでは同定があまり難しくないです。①赤い孔口があるか確認 → ②傷つけて青変反応をチェック → ③柄の赤い点状模様を観察 → ④柄基部の特徴(アメリカウラベニイロガワリなら暗赤色の毛状)というチェックポイントを満たせば、本属の可能性がかなり高いでしょう!しかし、種レベルの同定は分子データがなければ(時には、あっても)現状困難です…。研究が進むのを待ちましょう!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。