🗓️ 最終更新日: 2025-06-24
- コケの上に生える最大でも1cm程度にしかならない、極小の白いきのこで、杯状から扇形に成長します🍄
- 柄がほとんどなく、側面または背面で基質(コケ)に付着するのが特徴です
- 襞は退化的で、放射状の脈や網目模様です✨
- 特徴的な白色の根状菌糸束(リゾモルフ)がコケの茎に沿って伸びます🌿
- 胞子は類球形から涙形で小型、顕微鏡で見ると菌糸にクランプが確認できます🔍
- 湿潤な環境のコケのクッション上を探すのがポイントです💧
- コケの上に生える白色の小さなきのこは他にもあるので、細かいところまで観察しましょう♪
- 長らく分類学的位置が謎のきのこですが、これからの研究に期待しましょう…!📚
リムバヒア属(Rimbachia)はコケ植物の上に生育する特殊な生態を持つ、極小のきのこのグループです。白色の杯状から扇形の子実体を形成します。襞は退化的で、放射状の脈や網目模様になります。特徴的な白色の根状菌糸束がコケに沿って伸びる様子が観察できます。
リムバヒア属は今のところ担子菌門・ハラタケ目・キシメジ科(Tricholomataceae)に含まれています。1891年にPatouillardによって記載されましたが、長らく分類学的位置が不確定(incertae sedis)でした。
形態的にはArrhenia属と類似点がありますが、最新の研究(Vizzini et al., 2024)では、本属は一枚岩ではなく、一部の種はオムファリナ科(Omphalinaceae)、別の種はヒグロシベ亜目(Hygrophorineae)に含まれる可能性があるとのことです…。
最も普通に見られる種で、iNat観察記録数は圧倒的最多の約860件。種小名の「bryophila」は「コケを好む」という意味。子実体は5-10mmと極小で、杯状から扇形に成長し、基部から放射状に広がる脈状の襞を持ちます。白色のリゾモルフがコケの茎に沿って伸びるのが特徴的です。胞子は類球形から涙形。関東の里山でも何度かそれらしきものは見つかっていますが、正式には報告されていません。
リムバヒア属のきのこはコケ植物と密接な関係を持って生活しています。子実体の近くで死んだコケのパッチが観察されることから、寄生的な関係の可能性が示唆されていますが、吸器などの寄生のための構造は確認されていません。
特徴的な白色の分枝した根状菌糸束がコケの茎に沿って成長し、コケ植物の組織内部に広範囲に観察されることがあります。この関係性は寄生から片利共生まで様々な形態をとる可能性があり、分解者としての役割も考えられています。温帯から熱帯の湿潤な地域に広く分布し、特に北米、ヨーロッパ、アジア、オセアニアから記録されています。
見つけ方のコツ:湿った場所のコケのクッションを膝をついてじっくり観察!とにかく小さい白い扇形のきのこを探します…。ルーペで脈状の模様を確認できれば決定的!似た環境にいるチャヒラタケ属やヒメムキタケ属は基質が異なったり、より肉厚だったり、明瞭な襞を持っていたりするので区別できます。同じく退化的な襞を持ち、コケの上に発生して白色の子実体を形成し、Arrhenia属とされている「シロコケシジミガサ(仮称)」というものがありますが、リムバヒア・ブリオフィラと同種なのかどうか、関係性は今のところ調べられていないと思います…。
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。