🗓️ 最終更新日: 2025-05-27
ウロコタケ科(Stereaceae)は担子菌門・ハラタケ綱・ベニタケ目に属する木材腐朽菌のグループです。世界中に広く分布し、主に材上で白色腐朽を引き起こします。子実体は棚状、背着生、円盤状など多様ですが、共通して子実層が平滑なのが最大の特徴。革質で乾燥に強く、森林で倒木や切り株に張り付いているのをよく見かけます。
ウロコタケ科は担子菌門・ハラタケ綱・ベニタケ目に属します。以前は疣タケ科の一部として扱われていましたが、分子系統解析により独立した科として再分類されました。ベニタケ目内では、ベニタケ科に次いで2番目に多様な科となっています。
最新の分子系統解析により、従来単一種とされていた種群が実は複数の『隠蔽種』を含むことが次々と明らかになっています。特にアカコウヤクタケ属(Aleurodiscus)は多系統群であることが判明し、今後さらなる分類の再編が予想されます。形態的に類似していても遺伝的には大きく異なる例が多く、分子データの重要性を示す好例となっています。
ウロコタケ科で最も観察記録が多い属で、棚状や半円形の子実体を形成します。上面は環紋が特徴的で、黄褐色、灰色、褐色など多彩。S. hirsutum(キウロコタケ)は広葉樹上で普通に見られ、S. sanguinolentum(チウロコタケモドキ)は針葉樹を好み、傷つけると赤く染まる性質があります。2菌糸型で、クランプ結合を欠くのも重要な顕微鏡的特徴です。
キウロコタケ属(Stereum)から分離された属で、陶器のような硬いブロック状の子実体を形成するのが特徴。代表種のカタウロコタケはセラミックパーチメントの英名通り、陶器片のような外観で、主にコナラ属の枯死木上に発生。白色孔状腐朽という特殊な木材腐朽様式を示し、豊富な有刺シスチジアを持ちます。
円盤状または平らに広がる子実体で、表面は粉状~粒状、白色から灰色、時に桃色を帯びます。A. oakesiiは生きたコナラ属の樹皮上に生育する珍しい生態を持ちます。顕微鏡下では多様な無性生殖構造(アカントフィシス、グレオシスチジアなど)が観察され、大型で疣状~刺状の胞子が特徴的。1菌糸型の菌糸構成を持ちます。
ウロコタケ科の菌類は主に木材腐朽菌として、森林生態系の物質循環に重要な役割を果たしています。ほとんどの種が白色腐朽菌で、木材の主要成分であるリグニン、セルロース、ヘミセルロースを全て分解できる強力な酵素系を持っています。
多くは枯死木上の腐生菌ですが、一部の種は弱い寄生性を示し、生きた樹木の傷から侵入して心材腐朽を引き起こすことがあります。温帯から熱帯まで世界中に分布し、種によって広葉樹や針葉樹、あるいは特定の樹種への宿主選好性を示します。
野外での見分け方:まず子実体の形(棚状・背着生・円盤状)を確認し、次に裏面(子実層)が平滑かチェック。Stereum属なら同心円模様と傷つけた時の変色(一部の種)、Xylobolus属なら陶器状の硬さ、Aleurodiscus属なら粉状の表面が決め手です。顕微鏡があれば胞子のアミロイド反応をチェック!関東の里山で最も普通な種はチャウロコタケ。チウロコタケもよく見かけるけど、モミジウロコタケとの混同に注意!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。