🗓️ 最終更新日: 2025-06-19
- 脆くて中空の柄が最大の特徴!成熟すると特に基部が空洞になるので、断面が重要です🍄
- 白色~黄色の胞子紋を持ち、多くのイグチ類が褐色なのとは明確に異なります✨
- 子実層面は白色〜クリーム色で、成熟すると淡黄色に。種によって傷つくと鮮やかに青変するものも💙
- 傘の大きさは比較的小型で、栗色・黄褐色・赤紫色など多彩な色彩を示します🎨
- 顕微鏡で見ると菌糸に顕著なクランプがあり、胞子は卵形~楕円形で平滑です🔍
- 属内ではさらに、4つの節に分類されています📚
- 世界中の温帯〜熱帯に分布し、ブナ科・マツ科・カバノキ科など多様な樹木と外生菌根を形成して共生します🌲
- 他のイグチ類と違い、系統的にはニセショウロ亜目(Sclerodermatineae)に含まれるという意外な関係が判明!
クリイロイグチ属(Gyroporus)はその名の通り褐色系のものが多い、小型のイグチ類です。最大の特徴は脆くて中空になる柄です。実はこのような特徴を持つイグチ類はそれほど多くありません。
クリイロイグチ属(Gyroporus)は担子菌門・ハラタケ亜門・ハラタケ綱・ハラタケ亜綱・イグチ目・クリイロイグチ科に属します。クリイロイグチ科は本属のみを含む科です。かつてはイグチ科に含められていましたが、分子系統解析により分離されました。
驚くべきことに、最新の研究では本属は系統的にニセショウロ属に近縁であることが示されており、ニセショウロ属のほかクチベニタケ属、コツブタケ属などとともにニセショウロ亜目にまとめられています。2022年のZhangらの研究により、形態と分子データに基づいて4つの節に分類されました:Castaneus節(非青変種)、Cyanescens節(青変種)、Longicystidiatus節(100μmにも達する長いシスチジアを持つ)、Pallidus節(淡色種)。日本からはクリイロイグチ、ビロードクリイロイグチ、クリイロイグチモドキ、アイゾメイグチの4種が主に知られています。近年は中国や東南アジアから多くの新種が発見され、多様性のホットスポットとなっています。
本属の基準種で、栗色〜黄褐色の傘が和名と学名両方の由来。iNat観察記録は全世界で約4千件と本属最多です。表面はビロード状〜平滑で乾燥しています。子実層面は白色から淡黄色になりますが、傷ついても変色しません。柄は傘と同色かやや淡く、成熟すると中空に。主にブナ科樹木と共生し、ヨーロッパ、アジア、北米東部に広く分布。
著しい青変性を持つ種です。傘は藁色〜黄褐色で表面は繊維質。最大の特徴である青変は切ると数秒以内に起こります!広葉樹(カバノキ、ポプラなど)と共生し、砂質土壌を好みます。ユーラシア、オーストラリア、北米東部に分布し、日本でも見られることがあります
深い赤紫色の美しい傘を持つ北米東部の固有種。成熟すると傘の縁から色が薄くなり、ひび割れることも。子実層面は白色から黄色を帯びますが、青変性はありません。ニガイグチ属の紫色系の種と混同されやすいですが、胞子紋の色で区別できます。
クリイロイグチ属は外生菌根菌として、世界中の温帯・亜熱帯・熱帯地域で多様な樹木と共生関係を形成しています。主な共生樹種はブナ科(コナラ属)、マツ科(マツ属)、カバノキ科(カバノキ属、ハンノキ属)など。興味深いことに、南半球ではユーカリ属やマメ科樹木とも共生します。
多くの種が砂質土壌を好む傾向があり、特にアイゾメイグチでこの傾向が顕著です。発生は主に夏から秋で、林縁や道路沿いなど、比較的開けた環境でよく見られます。
野外での同定のコツ:まず柄を軽く握って、あるいは断面を見て中空かどうかを確認!次に傘や肉を傷つけて青変するかどうかをチェックしましょう。胞子紋は白色~黄色とイグチ類としては例外的。類似のニガイグチ属は桃色、ヤマドリタケ(イグチ)属は褐色の胞子紋なので、管孔の色から区別できますよ♪属までの同定には色々手掛かりがありますが、種間の形態変異には重複する部分も多く、半隠蔽種が多く知られているので、種レベルの同定はしばしば困難です…。顕微鏡を持っていたら、特に傘表皮の構造が種の識別形質として重要なので、記録しておきましょう!
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。