🗓️ 最終更新日: 2025-05-28
- 子実体の肉質が著しく脆く、柄はチョークのようにポキッと折れるのが最大の特徴です🍄
- 襞を柄と同様に脆く、指で触ると簡単に砕けます(一部例外あり)✨
- 傷ついた箇所や切断面から乳液を出さないことでチチタケ属と確実に区別できます💧
- 傘の色は赤・黄・紫・緑・白・灰色など極めて多彩で、種によって特徴的です🎨
- 胞子紋の色が白色~クリーム色~黄褐色まで変化し、これも種同定に重要です📊
- 味覚が温和(無味)か辛味かで食毒を判断する重要な手がかりになります🌶️
- 柄はつばやつぼなどのベール(菌膜)の痕跡が全くないシンプルな形態です🔍
- 組織内に球状細胞(sphaerocysts)という特殊な細胞があり、脆さの原因となっています🔬
ベニタケ属(Russula)は担子菌門・ベニタケ目・ベニタケ科の大型菌類で、世界中に約750種(実際はもっと多い可能性大!)が分布する巨大グループです。最大の特徴は肉質が「脆い」こと!組織内の球状細胞の影響で、柄はチョークのようにポキッと折れ、襞は触ると簡単に砕けます。鮮やかな色彩の傘を持つ種が多く、森林の外生菌根菌として重要な役割を果たしています。
ベニタケ科には主にRussula(ベニタケ属)、Lactarius(チチタケ属)、Lactifluus属、Multifurca属の4属が含まれ、全て程度の差はあっても球状細胞(sphaerocysts)を持つことで特徴づけられます。
2018年にBuyckらによって提案された最新の分類体系では、多遺伝子座解析に基づいてベニタケ属を7つの亜属(Archaeae、Brevipedum、Compactae、Crassotunicatae、Heterophyllidiae、Malodorae、Russula)に分類しています。興味深いことに、以前は地下生菌として別属とされていたMacowanitesの一部も、実はベニタケ属内に位置することが判明しました!
最もiNat観察記録が多い亜属で、典型的な赤色系の傘を持つ種を多く含みます。コベニタケ(R. fragilis)は小型で非常に壊れやすく、色彩変異に富みます。ドクベニタケ(R. emetica)は鮮紅色の傘に白い柄と襞という美しい配色ですが、強い辛味があり、摂取すると胃腸障害を引き起こします。
多様な色彩の傘を持ち、しばしば分岐した襞を有します。カワリハツ(R. cyanoxantha)は青緑色の美しい傘を持ち、襞が例外的にしなやかで折れにくいのが特徴。アイタケ(R. virescens)(※厳密には日本のアイタケは別種とも)は緑色の傘に特徴的な亀裂状の表皮があります。
堅固な子実体を持ち、切断すると赤色→黒色に変色するのが特徴的なグループ。クロハツ(R. nigricans)は大型で、初め白色の傘が徐々に黒変します。襞は幅広く疎で、傷つけると赤くなってから黒くなるという二段階の変色を示します。
主に白色の子実体を持つグループで、乾燥した針葉樹林を好みます。シロハツ(R. delica)は大型で白い傘に密な襞を持ち、強い特有の臭いがあります。アイバシロハツ(R. chloroides)もよく似たきのこで、微妙な違いがあります。
主に黄色系の傘を持つグループ。R. claroflavaは鮮やかな黄色の傘を持ち、柄が加齢とともに灰色に変色するのが特徴。主にカバノキ属と菌根を形成します。ヨヘイジ(R. integra)も同じグループで、温帯の広葉樹林に広く分布しています。
ベニタケ属のほぼ全ての種は外生菌根菌として、様々な樹木と共生関係を形成しています。特にブナ科(ブナ、カシ、シイなど)、マツ科(マツ、モミ、トウヒなど)、カバノキ科(カバノキ、ハンノキなど)との関係が深く、森林生態系の物質循環において重要な役割を果たしています。
興味深いことに、一部の種は重金属を蓄積する能力を持ちます。例えばR. atropurpureaは亜鉛を、R. nigricansは鉛を、R. ochroleucaは水銀を濃縮することが知られています。この性質は環境モニタリングへの応用可能性を示唆しています。
実践的な同定手順:①まず柄を折って脆さを確認(チョークのように折れるか)→②切断面から乳液が出ないことを確認(チチタケ属・カラハツタケ属との区別)→③胞子紋の色を採取(白/クリーム/黄褐色)→④味をチェック(温和か辛味か、ただし少量で!)→⑤傘の色・変色反応・臭いを記録→⑥生育環境と近くの樹木を確認。この手順で亜属レベルまでは絞り込める可能性がありますが、種同定にはしばしば分子データや走査型電子顕微鏡観察など高度な手法が必要です。
各形質の対数尤度比(log positive likelihood ratio)を示しています。
緑色のカード:その分類群に特徴的な形質
オレンジ色のカード:他の分類群に特徴的な形質
グレーのカード:統計的に有意でない(95% CIが0をまたぐ)
信頼区間(CI)は95%信頼区間を示しています。CI下限が0を超える場合、統計的に有意な正の関連があることを示します。